省エネ住宅で消費を抑えて快適に生活!メリットやデメリットもご紹介

省エネ住宅という言葉。マイホームのことをお考えの方なら目にする機会はたくさんあるのではないでしょうか。
「省エネ」と「住宅」が合わさっているので、
「エネルギーの消費量が少ない家」
「エコな家」
という発想は誰もが持っているはず。

太陽光発電やエコキュートを設置した
「電気代がお得になる家」
「いわゆるオール電化の住宅」
といったイメージもあるかもしれません。

でも、実は「省エネ住宅」というのはそれだけではありません。

住宅の構造・設計によって消費エネルギーを抑える

省エネ住宅は、毎日の生活の中で使用される給湯や冷暖房などの消費量を抑え、消費されるエネルギーを抑えられるような設計にした住宅のことを言います。
例えば「香川の家では高気密・高断熱住宅において最高水準を求めなくても良い理由」の記事でも紹介している「高気密・高断熱」も、省エネの考え方のひとつです。
冷暖房でコントロールされた空気を外に逃さないようにすることで、家の中の暖房効率を高めることが可能になります。
これによってエアコンの設定温度を上げ下げしなくても快適な環境を保つことが可能になります。

具体的には、部屋の省エネは壁や床、天井などに断熱性の高い床材を入れ、家全体の気密性を高めることによって叶えることができます。給湯であれば、熱効率の高い給湯器を使ったり、保温性の高い湯船を使ったりすることでより効率的にお湯の温度を保つことができます。

エネルギーを創ることができる家

消費エネルギーを抑えるだけでなく「太陽光発電」を取り入れることによってエネルギーを創ることができるのも省エネ住宅の機能のひとつです。
「どれくらいの発電能力があるの?」と思われている方のために簡単に説明しておくと、太陽子発電の平均発電量は3.9kwの場合で12kwh弱。
一方、一般的な住宅の消費電力もだいたい12kwhと言われています。
生活を工夫すれば、発電量と消費電力のバランスを調整して「電気代を0円にする」ことも可能なレベルで電気を生み出すことができ、環境だけでなくお財布にも優しいことが省エネ住宅の嬉しいポイントのひとつとなっています。

ゼロエネルギーハウス(ZEH)の魅力

最近よく目にする(ZEH)という3文字。
「略されてもなんのことかよくわからないんですけど・・・」
と思っている方も少なくありませんよね。こちら、ゼロエネルギーハウスの略です。

ゼロエネルギーハウスは、文字通り1ヶ月の消費電力を0円におさえる家のこと。
太陽光発電は夜間電力を作れないため「自給自足」とは少し違います。
昼間作った電気を電力会社に売って収入を得る。夜間は使用する電気に対してお金を支払う。その差額の相殺によって収支が0、もしくはプラスになるかというのがテーマとなります。

快晴の日が多い香川県は太陽光発電に有利

太陽光発電を取り入れる場合、建てる家の「屋根の向き」「日照時間」などを事前に調査し、どのくらいの電力を創れるかシミュレーションする必要があります。
これは、快晴と雨で作れる電力量が変わってくるため、晴れの日が多かったり、日照時間が長かったりするだけで生産電力量は多くなります。

香川県は、雨の日が少なすぎて水不足に悩まされることがあるくらい、晴れの日が多い県です。
全国的にも上位で、快晴日数のランキング第一位の県として紹介されていることも少なくありません。
そのため、太陽光発電を設置するのに適した環境の県と言えるでしょう。

自然エネルギーを有効活用するパッシブデザイン

自然の光や風通しなどを考え、自然のエネルギーを生かした住宅を設計する「パッシブデザイン」も、省エネ住宅と相性の良い考え方のひとつ。
パッシブデザイン|季節を感じ自然と暮らす省エネな設計手法をご紹介」でも詳しく紹介していますが、エネルギーを有効活用することでエアコンやヒーターに頼らない暮らしを叶えることも可能です。
そもそも「エアコンを使わなくても快適に過ごせる」ことが一番エコなわけですから、パッシブデザインの考え方をうまく取り入れて快適な暮らしを送れるようにすることが最高の省エネに繋がることは言うまでもありません。

省エネ住宅のメリット

省エネ住宅では、冷暖房に頼らなくても快適な環境を保ちつつ、消費エネルギーを抑えることで環境にもお財布にも優しい家をつくっていくということはほとんどの方が分かってきたのではないでしょうか。
しかし、省エネ住宅のメリットはそれだけではありません。
機密性が高く、冬でも高い温度を維持できるため「結露」が発生しやすいイメージを持たれがちですが、実は最近の家は結露に対してもある程度対策がとられるようになっています。
何故なら、結露はカビや腐食の原因となり、発生したカビが今度は健康被害を及ぼすといった悪循環を招いてしまうことがあるからです。

費用や快適性に加え、環境や健康など、さまざまな面でプラスの効果があることは、省エネ住宅の大きなメリットです。

省エネ住宅のデメリット

もちろん、良いことばかりではありません。省エネ住宅にはデメリットも存在しています。
それはズバリ、費用。
サイクルコストを抑え、場合によっては電気代を0に抑えることも可能になるほどのコスパの良さがありますが、その一方で初期投資の金額が高いことも挙げられます。
断熱材の厚みや種類なども細かく指定されるため、評価基準を満たす計算と施工ができるかどうかをシミュレーションしてみる必要もあります。
トータルの費用を差し引きした時、絶対的にプラスにできるという保証ができにくいため、金額のことだけを考えるのであれば、どこまで省エネにするのかを決めていく必要があるでしょう。

住宅に関するこまかいことはぜひご相談を

住宅ひとつ取ってもさまざまなスタイルがあります。
省エネ住宅に関連するものでも
「ゼロエネルギーハウス」
「パッシブデザイン」
「高気密・高断熱」
「オール電化」
など、さまざまなものがあります。

さらに国土交通省が推奨する「長期有料住宅」というものも。
これは、「つくっては壊す」という考え方から「良いものを長く使う」という考え方にシフトした住宅のこと。
申請し、認可を受けることで税金の免除を受けることができるなど、お得なメリットがあります。

良い家、暮らしやすい家を費用を抑えて作るためには「取捨選択」が必要です。
「どれかひとつ選択する」わけではなく「どこまでの範囲を取り入れるか」によって生活環境が大きく変わってきます。
見た目や機能のことだけでなく、さまざまな面からマイホームのことを検討してみましょう。